まず4巻ある本紀(ほんぎ。帝紀〈ていぎ〉)を読めば、魏(ぎ)の成立から晋(しん)への禅譲までの過程がひと通り把握できます。
また、わが国のことが書かれていて有名な『魏志倭人伝(ぎしわじんでん)』ですが、『三国志』(魏書)の「烏丸鮮卑東夷伝(うがんせんぴとういでん)第三十」に含まれる「東夷伝」の中にある「倭伝」というのが、より正確な認識になります。
「魏書」に収録されている本紀(帝紀)は全4巻
「武帝紀(ぶていぎ)第一」
「文帝紀(ぶんていぎ)第二」
「明帝紀(めいていぎ)第三」
「三少帝紀(さんしょうていぎ)第四」
斉王紀(せいおうぎ)
高貴郷公紀(こうききょうこうぎ)
陳留王紀(ちんりゅうおうぎ)
「魏書」に収録されている列伝は全26巻
「后妃伝(こうひでん)第五」
武宣卞皇后伝(ぶせんべんこうごうでん)
文昭甄皇后伝(ぶんしょうしんこうごうでん)
文徳郭皇后伝(ぶんとくかくこうごうでん)
明悼毛皇后伝(めいとうもうこうごうでん)
明元郭皇后伝(めいげんかくこうごうでん)
「董二袁劉伝(とうにえんりゅうでん)第六」
董卓伝(とうたくでん) 付、李傕(りかく)・郭汜伝(かくしでん)
袁紹伝(えんしょうでん) 付、袁譚(えんたん)・袁尚伝(えんしょうでん)
袁術伝(えんじゅつでん)
劉表伝(りゅうひょうでん)
「呂布臧洪伝(りょふそうこうでん)第七」
呂布伝(りょふでん) 付、張邈(ちょうばく)・陳登伝(ちんとうでん)
臧洪伝(そうこうでん) 付、陳容伝(ちんようでん)
「二公孫陶四張伝(にこうそんとうしちょうでん)第八」
公孫瓚伝(こうそんさんでん)
陶謙伝(とうけんでん)
張楊伝(ちょうようでん)
公孫度伝(こうそんたくでん) 付、公孫康(こうそんこう)・公孫恭(こうそんきょう)・公孫淵伝(こうそんえんでん)
張燕伝(ちょうえんでん)
張繡伝(ちょうしゅうでん)
張魯伝(ちょうろでん)
「諸夏侯曹伝(しょかこうそうでん)第九」
夏侯惇伝(かこうとんでん) 付、韓浩(かんこう)・史渙伝(しかんでん)
夏侯淵伝(かこうえんでん)
曹仁伝(そうじんでん) 付、曹純伝(そうじゅんでん)
曹洪伝(そうこうでん)
曹休伝(そんきゅうでん) 付、曹肇伝(そうちょうでん)
曹真伝(そうしんでん) 付、曹爽(そうそう)・曹羲(そうぎ)・曹訓(そうくん)・何晏(かあん)・鄧颺(とうよう)・丁謐(ていひつ)・畢軌(ひっき)・李勝(りしょう)・桓範伝(かんはんでん)
夏侯尚伝(かこうしょうでん) 付、夏侯玄伝(かこうげんでん)
「荀彧荀攸賈詡伝(じゅんいくじゅんゆうかくでん)第十」
荀彧伝(じゅんいく) 付、荀惲(じゅんうん)・荀甝(じゅんかん)・荀霬伝(じゅんよくでん)
荀攸伝(じゅんゆうでん)
賈詡伝
「袁張涼国田王邴管伝(えんちょうりょうこくでんへいかんでん)第十一」
袁渙伝(えんかんでん)
張範伝(ちょうはんでん) 付、張承伝(ちょうしょうでん)
涼茂伝(りょうぼうでん)
国淵伝(こくえんでん)
田疇伝(でんちゅうでん)
王脩伝(おうしゅうでん)
邴原伝(へいげんでん)
管寧伝(かんねいでん) 付、王烈(おうれつ)・張臶(ちょうせん)・胡昭伝(こしょうでん)
「崔毛徐何邢鮑司馬伝(さいもうじょかけいほうしばでん)第十二」
崔琰伝(さいえんでん)
毛玠伝(もうかいでん)
徐奕伝(じょえきでん)
何夔伝(かきでん)
邢顒伝(けいぎょうでん)
鮑勛伝(ほうくんでん)
司馬芝伝(しばしでん) 付、司馬岐伝(しばきでん)
「鍾繇華歆王朗伝(しょうようかきんおうろうでん)第十三」
鍾繇伝(しょうようでん) 付、鍾毓伝(しょういくでん)
華歆伝(かきんでん)
王朗伝(おうろうでん) 付、王粛(おうしゅく)・孫叔然伝(そんしゅくぜんでん)
「程郭董劉蔣劉伝(ていかくとうりゅうしょうりゅうでん)第十四」
程昱伝(ていいくでん) 付、程暁伝(ていぎょうでん)
郭嘉伝(かくかでん)
董昭伝(とうしょうでん)
劉曄伝(りゅうようでん)
蔣済伝(しょうせいでん)
劉放伝(りゅうほうでん) 付、孫資伝(そんしでん)
「劉司馬梁張温賈伝(りゅうしばりょうちょうおんかでん)第十五」
劉馥伝(りゅうふくでん)
司馬朗伝(しばろうでん)
梁習伝(りょうしゅうでん)
張既伝(ちょうきでん)
温恢伝(おんかいでん)
賈逵伝(かきでん)
「任蘇杜鄭倉伝(じんそとていそうでん)第十六」
任峻伝(じんしゅんでん)
蘇則伝(そそくでん)
杜畿伝(ときでん) 付、杜恕伝(とじょでん)
鄭渾伝(ていこんでん)
倉慈伝(そうじでん)
「張楽于張徐伝(ちょうがくうちょうじょでん)第十七」
張遼伝(ちょうりょうでん)
楽進伝(がくしんでん)
于禁伝(うきんでん)
張郃伝(ちょうこうでん)
徐晃伝(じょこうでん) 付、朱霊伝(しゅれいでん)
「二李臧文呂許典二龐閻伝(にりそうぶんりょきょてんにほうえんでん)第十八」
李典伝(りてんでん)
李通伝(りとうでん)
臧霸伝(そうはでん) 付、孫観伝(そんかんでん)
文聘伝(ぶんぺいでん)
呂虔伝(りょけんでん)
許褚伝(きょちょでん)
典韋伝(てんいでん)
龐悳伝(ほうとくでん)
龐淯伝(ほういくでん) 付、龐娥伝(ほうがでん)
閻温伝(えんおんでん) 付、張恭(ちょうきょう)・張就伝(ちょうしゅうでん)
「任城陳蕭王伝(じんじょうちんしょうおうでん)第十九」
任城威王彰伝(じんじょういおうしょうでん)
陳思王植伝(ちんしおうしょくでん)
蕭懐王熊伝(しょうかいおうゆうでん)
「武文世王公伝(ぶぶんせいおうこうでん)第二十」
豊愍王昂伝(ほうびんおうこうでん)
相殤王鑠伝(しょうしょうおうしゃくでん)
鄧哀王沖伝(とうあいおうちゅうでん)
彭城王拠伝(ほうじょうおうきょでん)
燕王宇伝(えんおううでん)
沛穆王林伝(はいぼくおうりんでん)
中山恭王袞伝(ちゅうざんきょうおうこんでん)
済陽懐王玹伝(せいようかいおうけんでん)
陳留恭王峻伝(ちんりゅうきょうおうしゅんでん)
范陽閔王矩伝(はんようびんおうくでん)
趙王幹伝(ちょうおうかんでん)
臨邑殤公子上伝(りんゆうしょうこうしじょうでん)
楚王彪伝(そおうひゅうでん)
剛殤公子勤伝(ごうしょうこうしきんでん)
穀城殤公子乗伝(こくじょうしょうこうしじょうでん)
郿戴公子整伝(びたいこうしせいでん)
霊殤公子京伝(れいしょうこうしけいでん)
樊安公均伝(はんあんこうきんでん)
広宗殤公子棘伝(こうそうしょうこうしきょくでん)
東平霊王徽伝(とうへいれいおうきでん)
楽陵王茂伝(らくりょうおうぼうでん)
賛哀王協伝(さんあいおうきょうでん)
北海悼王蕤伝(ほっかいとうおうずいでん)
東武陽懐王鑒伝(とうぶようかいおうかんでん)
東海定王霖伝(とうかいていおうりんでん)
元城哀王礼伝(げんじょうあいおうれいでん)
邯鄲懐王邕伝(かんたんかいおうようでん)
清河悼王貢伝(せいかとうおうこうでん)
広平哀王儼伝(こうへいあいおうげんでん)
「王衛二劉傅伝(おうえいにりゅうふでん)第二十一」
王粲伝(おうさんでん) 付、徐幹(じょかん)・陳琳(ちんりん)・阮瑀(げんう)・応瑒(おうちょう)・劉楨(りゅうてい)・応璩(おうきょ)・応貞(おうてい)・阮籍(げんせき)・嵆康(けいこう)・桓威(かんい)・呉質伝(ごしつでん)
衛覬伝(えいきでん) 付、潘勖(はんきょく)・王象伝(おうしょうでん)
劉廙伝(りゅういでん)
劉劭伝(りゅうしょうでん) 付、繆襲(びゅうしゅう)・仲長統(ちゅうちょうとう)・蘇林(そりん)・韋誕(いたん)・夏侯恵(かこうけい)・孫該(そんがい)・杜摯伝(としでん)
傅嘏伝(ふかでん)
「桓二陳徐衛盧伝(かんにちんじょえいろでん)第二十二」
桓階伝(かんかいでん)
陳羣伝(ちんぐんでん) 付、陳泰伝(ちんたいでん)
陳矯伝(ちんきょうでん)
徐宣伝(じょせんでん)
衛臻伝(えいしんでん)
盧毓伝(ろいくでん)
「和常楊杜趙裴伝(かじょうようとちょうはいでん)第二十三」
和洽伝(かこうでん)
常林伝(じょうりんでん)
楊俊伝(ようしゅんでん)
杜襲伝(としゅうでん)
趙儼伝(ちょうげんでん)
裴潜伝(はいせんでん)
「韓崔高孫王伝(かんさいこうそんおうでん)第二十四」
韓曁伝(かんきでん)
崔林伝(さいりんでん)
高柔伝(こうじゅうでん)
孫礼伝(そんれいでん)
王観伝(おうかんでん)
「辛毗楊阜高堂隆伝(しんぴようふこうどうりゅうでん)第二十五」
辛毗伝(しんぴでん)
楊阜伝(ようふでん)
高堂隆伝(こうどうりゅうでん) 付、桟潜伝(さんせんでん)
「満田牽郭伝(まんでんけんかくでん)第二十六」
満寵伝(まんちょうでん)
田豫伝(でんよでん)
牽招伝(けんしょうでん)
郭淮伝(かくわいでん)
「徐胡二王伝(じょこにおうでん)第二十七」
徐邈伝(じょばくでん)
胡質伝(こしつでん) 付、胡威伝(こいでん)
王昶伝(おうちょうでん)
王基伝(おうきでん)
「王毌丘諸葛鄧鍾伝(おうかんきゅうしょかつとうしょうでん)第二十八」
王淩伝(おうりょうでん) 付、令狐愚伝(れいこぐでん)
毌丘倹伝(かんきゅうけんでん)
諸葛誕伝(しょかつたんでん) 付、唐咨伝(とうしでん)
鄧艾伝(とうがいでん) 付、州泰伝(しゅうたいでん)
鍾会伝(しょうかいでん) 付、王弼伝(おうひつでん)
「方技伝(ほうぎでん)第二十九」
華佗伝(かたでん) 付、呉普(ごふ)・樊阿伝(はんあでん)
杜夔伝(ときでん)
朱建平伝(しゅけんぺいでん)
周宣伝(しゅうせんでん)
管輅伝(かんろでん)
「烏丸鮮卑東夷伝第三十」
烏丸伝
鮮卑伝
東夷伝 夫余(ふよ)・高句麗(こうくり)・東沃沮(とうよくしょ)・挹婁(ゆうろう)・濊(わい)・韓(かん)・倭伝
正史『三国志』の日本語訳
『正史 三国志』(全8巻)
陳寿(ちんじゅ)著
今鷹真(いまたか・まこと) 井波律子(いなみ・りつこ) 小南一郎(こみなみ・いちろう)訳
筑摩書房 ちくま学芸文庫
初版 1992/12/07~1993/07/07
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