『三国志 Three Kingdoms』の考察 第14話「呂布の裏切り(りょふのうらぎり)」

劉備(りゅうび)は献帝(けんてい)の詔(みことのり)を奉じ、南陽(なんよう)の袁術(えんじゅつ)討伐に向かう。

徐州(じょしゅう)の留守は張飛(ちょうひ)に託されたものの、袁術の誘いに応じた呂布(りょふ)の裏切りにより、あっけなく城を奪われる。

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第14話の展開とポイント

(01)徐州

劉備が詔を奉じて南陽の袁術討伐に向かうにあたり、張飛を徐州に残す。

劉備は張飛に、「酒を飲まぬこと」「腹を立てぬこと」「兵士に乱暴せぬこと」の3つを軍令として守るよう約束させる。

(02)南陽

袁術のもとに曹操(そうそう)から密書が届く。劉備が、皇帝の地位を狙う者だとして袁術の討伐を願い出ていることを知らせるもの。

ここで袁術が「先生」と呼んでいた人物が誰なのかわからず。

(03)徐州

張飛が主簿(しゅぼ)に命じ、劉備と約束した3つの軍令を大きな文字で書いた掛け軸を作らせる。

(04)小沛(しょうはい)

呂布のもとに袁術から密書が届く。絹織物2千反と金1万両に加えて兵を出すことも約束したうえ、徐州を取るよう勧めるもの。

(05)徐州

張飛が徐州に残っていた部下たちに、自分で造った酒を振る舞う。この席で張飛が、酒が飲めないと言った曹豹(そうひょう)に暴行を加える。

このドラマでは曹豹は呂布の従兄弟という設定。

(06)小沛

呂布のもとに重傷を負った曹豹が現れ、張飛に叩かれたいきさつを話す。曹豹の話から、呂布と陳宮(ちんきゅう)は劉備が袁術討伐のために出陣したことを知る。そこで陳宮は曹豹を徐州城へ戻らせ、夜襲時に内通させる手はずを整える。

(07)徐州

その夜、呂布が徐州城を急襲。曹豹が南門を開け、呂布の軍勢を迎え入れる。

泥酔状態の張飛は曹豹を討ち取ったものの城外へ逃れる。城内に取り残された劉備の夫人たちは呂布の捕虜となる。

(08)劉備の軍営

張飛が劉備らと合流する。

(09)徐州

呂布が徐州城を完全に制圧する。

(10)劉備の軍営

張飛が劉備らに徐州城を失った経緯を打ち明ける。関羽(かんう)は劉備の夫人たちを残してきたことを叱責。張飛は剣を抜き自害しようとするが、劉備はこれを制止して諭す。

趙雲(ちょううん)が劉備に、袁術軍15万が10里ほどまで接近していることを伝える。

ここで趙雲が劉備に「キシ将軍ひきいる袁術軍15万」と言っていた。キシ将軍というのは何だろうか? しかし直後の場面で関羽が劉備に、「私が紀霊(きれい)を迎え撃ちます」とも言っていた。「キシ」ではなく「キレイ」と言っていたのかも?

劉備が呂布に奪われた徐州へ戻ることを決める。

(11)徐州

呂布のもとに袁術から書簡が届く。この中で袁術は、徐州は攻め落としたが劉備の首を取っていないと述べ、約束した金と絹織物は渡せないと返答する。

劉備が兵を連れず、関羽と張飛だけを伴い徐州城に戻ってくる。呂布は自ら出迎える。その後の酒宴の席で、劉備は改めて徐州を呂布に譲り、自身は小沛に駐屯する許しを得る。

(12)南陽

袁術のもとに、呂布と劉備が再び手を組み、徐州と小沛を守り合うことになったとの報告が届く。

袁術は先生の進言を容れ、呂布に20万石(ごく)の兵糧を贈って劉備との仲たがいを狙う。

(13)徐州

呂布のもとに袁術から贈られた兵糧20万石が届く。

ここで貂蝉(ちょうせん)が登場したが、字幕は「貂禅」となっていた。これは誤字だろう。

(14)南陽

袁術のもとに呂布から返事が届く。この中で呂布は、袁術が小沛を攻めても劉備を助けないことを誓う。

袁術が紀霊に5万の兵を預け、小沛への攻撃を命ずる。また、自ら大軍をひきいて後から続くとも述べる。

(15)小沛

劉備が趙雲を遣わし、徐州の呂布に援軍を求める。

管理人「かぶらがわ」より

張飛の失態により徐州は呂布の手に――。これで徐州と小沛の主客が逆転しました。一方、袁術は呂布を利用して徐州攻略をもくろみます。互いに知恵を絞る謀り合いの様相。

この第14話では、袁術配下の「先生」と呼ばれる人物の正体が謎でした。

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記事作成にあたり参考にさせていただいた各種文献の詳細は三国志の世界を理解するために役立った本(参考文献リスト)をご覧ください。

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