ドラマ『三国志 Three Kingdoms』の考察 第15話 「轅門に戟を射る(えんもんにげきをいる)」

徐州(じょしゅう)を奪われたことで立場が逆転した劉備(りゅうび)は、呂布(りょふ)の許しを得て州境の小沛(しょうはい)に移っていた。

その小沛へ袁術軍(えんじゅつぐん)が押し寄せると、呂布は劉備と袁術配下の紀霊(きれい)を招いて酒宴を催し、轅門のそばに立てさせた戟の枝つばを射抜いてみせることで、両者の和睦を強引にまとめる。

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第15話の展開とポイント

(01)徐州(じょしゅう)

陳宮(ちんきゅう)が呂布(りょふ)を急き立て小沛(しょうはい)へ向かわせる。

(02)小沛

劉備(りゅうび)のもとに趙雲(ちょううん)が戻り、呂布が出陣したことを伝える。

(03)呂布の軍営

呂布が劉備と袁術(えんじゅつ)配下の紀霊(きれい)を招き、陣中で酒宴を催す。この席で呂布はふたりに和睦するよう勧める。

呂布が弓の腕前について尋ねると、紀霊は「500斤(きん)の弓を引き、50歩(ぽ)以内でその胸を射抜いてみせましょう」と答え、張飛(ちょうひ)は「俺は800斤の弓で80歩だ。それなら、その鎧も射抜ける」と答える。

そこで呂布は、自分の方天画戟(ほうてんがげき)を120歩離れた轅門(えんもん)のそばに立てさせる。そして「もし私が枝つばを射抜けたら、ふたりは和睦なされ」と言い劉備と紀霊も承諾する。

呂布はさらにもう一杯飲んだあと一矢を放ち、見事に枝つばを射抜く。これにより和睦がまとまる。

(04)南陽(なんよう)

袁術のもとに紀霊が戻り、和睦に至った経緯を報告する。

袁術のもとに廬江(ろこう)の陸康(りくこう)討伐を終えた孫策(そんさく)が戻る。

ここで黄蓋(こうがい)に呼び止められた孫策が「おじ上」と応じていた。これはヘンなのではと思ったが、黄蓋は孫策に「お父上(孫堅〈そんけん〉)は兄弟のように私を見てくださった……」と言っていた。そういう意味合いでの「おじ上」らしい。

(05)孫堅の墓

孫策が墓参りに来る。

ここで孫策が孫堅の墓前で、「父上のご逝去ののち、母上たちと許都(きょと)へ移り住み各地の諸侯から屈辱を受けました……」と語りかけていた。許都へ移り住んだというのはどうだろうか? これは設定としても無理があると感じた。

そこへ周瑜(しゅうゆ)が現れ、孫策と10年ぶりの再会を果たす。

(06)南陽

周瑜が孫策に助力することを告げる。

ここで周瑜が孫策に、先祖の土地をすべて売り払い、銅銭5万を手に駆けつけてきたと言っていた。

周瑜は孫策に袁術のもとから離れるよう勧め、そのために伝国璽(でんこくじ)を使うよう提案する。

その後、孫策が袁術に、揚州刺史(ようしゅうしし)の劉繇(りゅうよう)から一族を助けるため兵馬を借りたいと願い出る。

袁術は孫策の曲阿(きょくあ)行きを許したものの、兵馬は貸そうとしなかった。

そこで孫策は伝国璽を袁術に預けると言い、孫堅に仕えていた程普(ていふ)・黄蓋・韓当(かんとう)・祖茂(そぼう)を連れていく許しを得る。

この時点で祖茂が健在というのは、吉川『三国志』(第27話)や『三国志演義』(第5回)から見ると新味。この両者では祖茂が董卓(とうたく)配下の華雄(かゆう)に討たれたことになっていた。

ただし正史『三国志』では、孫堅が梁(りょう)の東で董卓の大軍に攻められた際、祖茂が孫堅の幘(さく。頭巾の一種)をかぶって身代わりになったことに加え、祖茂自身も危機を脱したように書かれていた。ということで、ここで祖茂が登場しても矛盾はない。

袁術に仕える群臣が袁術に帝位に即くよう勧める。しかし袁術配下の先生(せんせい)は袁術を諫め、帝位に即かないよう説得する。

前の第14話(02)から登場した「先生」と呼ばれる人物。字幕での紹介がないのでこういう表記にしたが、何とも妙な感じ。

(07)西暦197年 袁術 寿春(じゅしゅん)で即位

袁術が皇帝を僭称(せんしょう)する。

ここでナレーションが入り、袁術の皇帝僭称と「仲氏(ちゅうし)」を名乗ったこと。さらに寿春を都として天下に知らしめたことを紹介していた。そのため各地で諸侯の動きが活発になり争いが激化したとも。

また、袁術の冠の玉飾りは9旒(りゅう)のようだ。この件については先の第6話(01)および第13話(07)を参照。

(08)冀州(きしゅう)

袁紹(えんしょう)のもとに袁術から皇帝即位を伝える書簡が届く。袁紹は許攸(きょゆう)の進言を容れ、袁術に(服従ではなく)祝賀の書簡を送る。

(09)許都

曹操(そうそう)のもとにも袁術から皇帝即位を伝える書簡が届く。曹操は袁術の愚かさを大いに笑う。

ここで曹操がみなに日にちを尋ねたとき、荀彧(じゅんいく)が「5月5日です」と答えていた。

管理人「かぶらがわ」より

呂布の神業、周瑜の登場、袁術の皇帝僭称と、内容盛りだくさんだった第15話でした。

袁術がやってしまいました。まぁ、還暦を過ぎてシワも深くなったと自分で言っていたくらいなので、やはり焦りがあったのかもしれません。
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