劉備(りゅうび)から長沙(ちょうさ)攻めの許しを得た関羽(かんう)は、わずか500の手勢だけをひきいて出撃する。
ところが長沙には黄忠(こうちゅう)という高名な老将がおり、その弓術は神業と呼べるものだった。
第50話の展開とポイント
(01)長沙
関羽が500の手勢をひきいて到着。韓玄(かんげん)配下のヨウ将軍(楊齢〈ようれい〉のことか?)が関羽に挑むも、あっさりと討ち取られる。
続いて関羽が黄忠と一騎討ちを行う。関羽は黄忠を森へ誘い出し、首に刀を突きつけるまで追い詰めたものの、その命を助ける。
韓玄は配下の文官から、黄忠が関羽に敗れたうえ情けまでかけられたと聞き、黄忠が裏切る可能性を指摘される。
★ここで文官から、劉備が武陵(ぶりょう)を取った経緯を思い出すよう言われた韓玄が、「従事(じゅうじ)の鞏志(きょうし)が張飛(ちょうひ)に感化され、寝返り投降。太守(たいしゅ)の金旋(きんせん)を後ろから弓で射抜き、後には主の座を引き継ぎ、武陵の太守となった」と言っていた。
これに関連するシーンがなかったのは不可解だったが、武陵攻略の過程はドラマの設定に反映されているようだ。
翌日、関羽は再び黄忠と一騎討ちを行う。黄忠は矢をつがえずに弦だけ鳴らし、その後で矢を放ったものの、わざと外す。
城内に戻った韓玄は関羽との内通を疑い、黄忠を捕らえて斬首を命ずる。
★ここで韓玄が黄忠に、「今日の戦いでも二度空弓(からゆみ)を引き、三度目はわざと外したな……」と言っていた。一騎討ちのシーンでは黄忠が二度、空弓を引いたことまではわかりにくかったと思う。
★刑場のシーンで首を挟むギロチン風の刑具が登場していた。時代的に合っているのだろうか?
魏延(ぎえん)が刑場に乱入し、黄忠の処刑をやめさせる。魏延は刑場にいた兵士たちに蜂起するよう呼びかける。
★ここで魏延に賛同した兵士たちが「蜂起!」と連呼していた。このかけ声には違和感があった。何だか正義のないただの謀反だと、自ら認めているように聞こえる。何かほかのかけ声にしたほうが良かったと思う。
魏延は黄忠の制止に従わず、韓玄を斬殺。
★ここで魏延が韓玄に、「何度も戦功を立てた私に褒美を出さぬどころか、罪もないのに罰し、副校尉にした……」と言っていた。副校尉という官職がよくわからなかった。
劉備が諸葛亮(しょかつりょう)らとともに入城する。
(02)黄忠邸
劉備が黄忠を訪ね、配下に加わるよう説得。黄忠は説得を受け入れたうえ、旧主の韓玄をナン山(なんざん。南山?)に手厚く葬る許しを得る。
(03)長沙 太守府
諸葛亮は不忠不義だとし、魏延を斬るよう兵士に命ずるが、劉備の口添えで助命する。
劉備は諸葛亮の進言を容れ、魏延に金500を与えたうえ前軍副将(ぜんぐんふくしょう)に任ずる。
劉備のもとに、劉琦(りゅうき)が危篤との知らせが届く。
(04)襄陽(じょうよう)
劉琦が病死する。
諸葛亮は劉備に、劉琦の死を伏せずに孫権(そんけん)に知らせ、すべての兵馬を軍営に戻して隠すよう進言。劉備は進言を容れ、関羽に手配を命ずる。
(05)孫堅(そんけん)?の墓前
魯粛(ろしゅく)が孫権に劉琦の死を伝える。
★先の第15話(05)とは墓地のロケーションが異なる。改葬したのか?
★ここで孫権が魯粛に、合肥(ごうひ)での戦いで張遼(ちょうりょう)に連敗し、4千余りの兵を失ったうえ、太史慈(たいしじ)も亡くしたことを語っていた。
管理人「かぶらがわ」より
意地を張り、手勢だけで長沙へ乗り込む関羽。老いてなお盛んな黄忠。あっさりと主君を斬る魏延。
配下に黄忠と魏延を抱えていた韓玄。彼がもう少しデキる人だったら、長沙はもっと粘れていたかもしれません。
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