『三国志 Three Kingdoms』の考察 第27話「官渡の戦い(かんとのたたかい)」

袁紹(えんしょう)は曹操(そうそう)と雌雄を決すべく、自ら水陸70万の大軍をひきいて進軍を開始した。

こうして官渡(かんと)の戦いの火蓋が切って落とされたが、曹操軍の奇襲を受け、いきなり袁紹軍は混乱に陥る。

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第27話の展開とポイント

(01)冀州(きしゅう)

袁紹が自らの血を捧げて天と地と祖(先祖)を祭り、勝利を祈願する。

獄中の田豊(でんぽう)が、書簡をもって袁紹に出兵を諫めたものの無視される。

袁尚(えんしょう)は袁紹に、生け贄(にえ)として田豊の首を捧げるよう進言するが、許攸(きょゆう)に反対される。袁紹は田豊の処罰を凱旋(がいせん)まで延期する。

そして袁紹は自ら大軍をひきい、曹操討伐のため出陣する。

(02)許都(きょと)

曹操のもとに、袁紹が水陸70万の大軍をひきいて進軍を開始したとの知らせが届く。その先鋒は今日にも官渡に達するとも。

曹操が皆の意見を聴いたうえ、準備しておいた部隊について曹仁(そうじん)から伝えさせる。曹仁は皆に、曹操がこの8年、各地から勇士を選び、兗州(えんしゅう)で訓練を積ませていたことを話す。彼らは今や訓練を終え、総勢7万の精兵となったとも。

その内訳は鉄騎兵が4万、長槍兵(ちょうそうへい)が1万、重装歩兵が8千。そのほかに弩弓兵(どきゅうへい)と発石車の兵がいると。

曹操は皆に、この7万の精兵をすべて初戦に投じ、一戦で雌雄を決すると宣言する。

(03)官渡の近郊

曹操が官渡まで20里の地点に布陣。その際、曹仁から袁紹軍が西を向いていることを聞く。

曹仁が諸将に曹操の命令を伝える。

許褚(きょちょ)と張遼(ちょうりょう)は鉄騎4万をひきい、後方から奇襲するよう命ぜられる。夏侯惇(かこうとん)と夏侯淵(かこうえん)は発石車とともに中軍を守るよう命ぜられる。

曹洪(そうこう)と楽進(がくしん)は長槍隊をひきいて先鋒に立つよう命ぜられる。徐晃(じょこう)と于禁(うきん)は弩弓隊をひきいて敵の前線を狙うよう命ぜられる。

両軍が対陣した後、曹操は陣前に袁紹を招いて茶を振る舞う。この席で曹操は袁紹にへりくだった態度で接し、徐州(じょしゅう)を割譲するとの条件で和睦を求めたり、天子(てんし。献帝〈けんてい〉)を譲ると言ったりして時間を稼ぐ。

この設定はどうなのだろうか? しかも曹操は、献帝まで戦場に連れてきていたし……。

さらに曹操は連れてきた宮廷の女官を使い、袁紹や配下の部将に美酒を振る舞う。やがて曹操は時間稼ぎを終え、一転して袁紹に無礼な態度を取って立ち去る。

許褚と張遼が奇襲をかけ、袁紹軍は混乱に陥る。

(04)西暦200年 官渡の戦い

曹操が全軍に開戦を命ずる。このとき袁紹軍は西を向いていたため、西日が目に入ってうまく戦うことができなかった。曹操は自ら太鼓を叩き、自軍を鼓舞する。

この西日を利用した策というのもどうなのだろうか?

管理人「かぶらがわ」より

曹操と袁紹が官渡で激突。ドラマの設定に不可解な点があったものの、これだけのシーンを撮るのは大変だったでしょうね。

しかし、諫言を続けた田豊が痛々しかった。どこまでも報われないお方……。

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記事作成にあたり参考にさせていただいた各種文献の詳細は三国志の世界を理解するために役立った本(参考文献リスト)をご覧ください。

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