吉川『三国志』の考察 第006話 「橋畔風談(きょうはんふうだん)」

涿県(たくけん)の城内にある問屋まで、先に納めていた沓(くつ)や蓆(むしろ)の代金を受け取りに行く劉備(りゅうび)。

その帰り、黄巾賊(こうきんぞく)を討伐するための兵士を募る高札の近くで、以前に河べりで命を救ってくれた男と再会する。

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第006話の展開とポイント

(01)涿県(たくけん)の城内

納めておいた沓(くつ)や蓆(むしろ)の代金をもらうため城内の問屋を訪ねる劉備(りゅうび)。その帰り、黄匪(こうひ。黄巾賊〈こうきんぞく〉)討伐の兵を募る高札の近くで張飛(ちょうひ)と再会する。

ふたりは町外れまで行き、池のほとりにある虹橋(こうきょう)の石欄に腰掛け話し込む。

張飛は高札に書かれていた募兵の件を持ち出し、劉備に本心を語らせようとするが、母がいるから兵隊には出られないとの答え。しかし張飛は食い下がり、かつて礼としてもらった剣を振り、その剣の声を聞かせ彼の言葉を待つ。

張飛が命を救った礼として劉備から剣をもらったことについては、先の第4話(01)を参照。

吉川『三国志』の考察 第004話 「張飛卒(ちょうひそつ)」
鴻芙蓉(こうふよう)とともに河べりまで馬で駆けた劉備(りゅうび)だったが、老僧が話していた県軍の姿は見えない。そのうち追いついてきた黄巾賊(こうきんぞく)の矢を受けて乗馬が倒れ、やむなく劉備は7人の賊を相手に戦うも、その時ひとりの男...

その様子を見た劉備は、張飛の心事が偽物でないことを認める。ついに自分は漢(かん)の中山靖王(ちゅうざんせいおう)劉勝(りゅうしょう)の後胤(こういん)で、景帝(けいてい。劉啓〈りゅうけい〉)の玄孫にあたる者だと打ち明けた。

出自を聞いた張飛は感激し、謹んで剣を返す。劉備のほうも張飛から譲り受けていた剣を返した。そして、そのうち楼桑村(ろうそうそん)を訪ねていくという張飛と別れる。

管理人「かぶらがわ」より

思わぬ所で張飛と再会した劉備。真っ正直な張飛は劉備の出自を聞き大感激していましたけど――。これは彼の長所なのですよね!?

なお、高札の前でふたりが出会うくだりから、ようやく『三国志演義(1)』(井波律子〈いなみ・りつこ〉訳 ちくま文庫)(第1回)の筋ともつながってきます。

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(01) 桃園の巻 吉川『三国志』
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